Japanese
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Editorial
ライフスタイルの変化と糖尿病の病型分類
Change of the life style and classification of the diabetes mellitus
内潟 安子
1
1東京女子医科大学糖尿病センター
pp.801
発行日 2005年9月15日
Published Date 2005/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1415100033
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1型糖尿病と2型糖尿病という病型分類は,なかなか困難な症例もあるが,長期間糖尿病の診療に携わって多くの1型糖尿病と2型糖尿病の患者さんの診療に接していると,頭の中に入っているいろいろの条件を統合して,「1型に近いようにみえるけれど,こうこうかくかくしかじかという理由で2型の可能性が高い」と,困難な症例でもそれなりに糖尿病の病型分類ができるようになる.
上記の判断の基礎となるのはインスリン抵抗性という病態の有無である.1型糖尿病と2型糖尿病における病態の根本的な相違は,1型糖尿病にはインスリン抵抗性の病態が「存在しない」ことであり,2型糖尿病の根底には「多かれ少なかれインスリン抵抗性の病態がある」ことであろう.過去に肥満歴があったり,すでに行っているインスリン治療を中断してもケトーシスを起こしたことがないなどは,これらはインスリン抵抗性の間接的証明のようなものだ.
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