JIM臨床画像コレクション
胆石イレウス
今西 幸市
1
,
安田 晶信
2
1湘南鎌倉総合病院消化器内科
2湘南鎌倉総合病院放射線科
pp.182
発行日 1999年2月15日
Published Date 1999/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414902670
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胆石による腸閉塞は全胆石例の0.3~0.7%で,比較的まれである.男女比は1:2で,70歳代の高齢者に多い.胆石により胆嚢炎もしくは胆管炎を繰り返し,近接臓器と瘻孔を形成し,比較的大きな結石が逸脱,その結果腸管に嵌頓,閉塞を起こすと考えられている.結石の通過経路は胆嚢十二指腸瘻が最も多く,ついで総胆管十二指腸瘻である.まれに内視鏡的乳頭切開後に発生することがある.
症例は82歳,女性.食欲不振と嘔吐を繰り返すため来院した.数年前より胆石は指摘されていた.左図は腹部仰臥位単純X線で,小腸の拡張を認めた.右上図は腹部CT像で,肝門部にpneumobiliaを認めた(矢印).右下図は骨盤部CT像で,小腸内に石灰化像を認めた(矢印).以上より胆石イレウスと診断し,緊急手術が行われた.
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