米国・テネシー州立大学総合臨床医学研修デイ・バイ・デイ・4
総合臨床医学センターで(その2)
竹村 洋典
1,2
1防衛医科大学校総合内科
2自衛隊衛生学校
pp.466-467
発行日 1995年5月15日
Published Date 1995/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414901514
- 有料閲覧
- 文献概要
総合臨床医学科では,多くの種類のカンファレンスがある.
まず,ヌーンカンファレンスは,毎日昼休みに,総合臨床医学センターのカンファレンス・ルームで開催される.したがって総合臨床医学科に昼休みはない.研修医はランチを食べながらレクチャーを聴く.口をもぐもぐさせながら人の話を聞くのは無礼である,という日本人の感覚から抜け出すのには時間がかかった.演者は,総合臨床医学科の教育スタッフが総合臨床医学特有の研修課目について話すこともあれば,テネシー州立大学の他科の専門医がその専門分野に関することを話したりする.また,他大学・施設から講師を呼ぶ.内容は,たとえば最近の心筋梗塞治療,胸部X線写真の読み方,婦人科不整出血の診断・治療,小児ウイルス感染症の鑑別,外痔核の手術法,精神科の夢診断法,よくある皮膚疾患の診断法,眼科救急,など.さらに,総合臨床医学科の教育スタッフによる面接技法,家族論,生物心理社会的アプローチの仕方,医倫理学,老年医学,スポーツ医学,産業医学,コミュニティ医学などに関する講義もある.そのカバーする分野が広いだけではなく,内容が実に実用的である.すぐに臨床に使える知識を,毎日,十分に詰め込んでくれる.
Copyright © 1995, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.