特集 消化器症状へのアプローチ―癌を見落とさない
Key Articles
箕輪 良行
1
1自治医科大学大宮医療センター
pp.1116
発行日 1994年12月15日
Published Date 1994/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414901375
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消化器症状は一般外来でみる最も多いもののひとつです.中でも腹痛は重要で,本誌第1巻5号(1991年8月号)で取り上げました.また腹水や痔に関しても第3巻4号(1993年4月号),第4巻3号(1994年3月号)でそれぞれ症状へのアプローチとケアを述べています.これらのほかにも嘔吐,下痢,便秘,胸やけ,黄疸,腹部膨満など,多彩な訴えをもった患者が来院します.本号の特集ではこれらの消化器症状を最初にみる臨床医が心得ておかなくてはならはない診察のポイントと検査の指針をまとめてみました.
特に消化器領域は胃癌や大腸癌など悪性腫瘍の頻度が高いところであり,軽微な症状でもそれらを見落とさないようなアプローチが大切です.特異的な症状でなくとも,スクリーニング検査に患者を誘導することは,一般臨床における重要な予防医療の実践と考えられます.
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