ミニテクニック
アコースティックオトスコープ
松浦 秀二
1
1まつうら小児科
pp.151
発行日 1994年2月15日
Published Date 1994/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414901101
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小児科の日常診療において,中耳炎は頻度が多くまた見逃してはならない重要な疾患です.痛みや鼓膜の発赤が見られる急性中耳炎は,耳鏡検査で比較的容易に診断できます.しかし抗生物質で炎症が治まっており,軽度の滲出液のみが認められる症例や,その他の滲出性中耳炎の診断は耳鏡のみでは困難です.
一般的にはチンパノメトリーで診断することが多いのですが,繁雑な外来で乳幼児の正確な検査は困難です.このようなとき筆者はチンパノメトリーの代わりにアコースティックオトスコープを使用しています.これは音の反射を測定するものですから,密栓,加圧など必要なく,数秒で終了し,子供たちも嫌がりません.園の集団検診にも利用しています.
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