特集 健診異常者のマネージメント
Key Articles
高橋 隆一
1
Ryuichi Takahashi
1
1国立東京第二病院
pp.582
発行日 1991年9月15日
Published Date 1991/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414900183
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健康診断は,自覚症状がないか,軽微な,一見健康に見える人たちの集団を対象に,スクリーニング(一次健診)を行い,異常を認めた場合には精密検査(二次健診)によって隠れている疾病の早期発見,予防および治療を行うことによって健康の維持および増進を目的として行われるべきである.したがってスクリーニングによって異常を認めた場合には,精密検査の必要性をよく説明して行い,疾病の早期発見および治療を,明らかな異常を認めなくとも必要な生活指導をして,定期的にスクリーニングを行う必要性を説明して実行させることが重要で,これらの点が確実に行われなければ健康診断の意義はない.しかし,わが国においては健康診断の正しい意義が必ずしも理解されておらず,形式的で,本来の目的を満足するような役に立つ健康診断が行われていないことが多いように感じられるので,関連する論文を紹介してみたい.
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