みるトレ
Case 3
松村 正巳
1
1金沢大学医学教育研究センター リウマチ・膠原病内科
pp.469-470
発行日 2012年6月15日
Published Date 2012/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414102525
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Case 3
患者:68歳,男性.
主訴:手のこわばり,手足のむくみ,関節痛.
病歴:4週前の朝,突然に両手のこわばり,手背の著しいむくみに気がついた.近医を受診したところ膠原病と言われ,プレドニン 15mg/日が処方された.内服後,症状は急速に改善し3週間でプレドニンは中止された.中止後3日目から2時間以上持続する朝の手のこわばり,手足のむくみ,関節痛が増悪し,当科を受診した.
身体所見:血圧130/78mmHg,心拍数72回/分・整,体温36.7℃.両手背に著明な沈下性浮腫,両手の示指~小指のPIP関節(proximal interphalangeal joint:近位指節間関節),MCP関節(metacarpophalangeal joint:中手指節間関節),手関節に腫脹,熱感を認める.左手背に皮膚移植の痕(火傷の治療)を認める(図1).両足背にも沈下性浮腫を認める.
血液検査:WBC 7,380/μl,Hb 11.9g/dl,Ht 36.6%,Plt 28.8×104/μl,AST 15IU/l,ALT 15IU/l,LDH 251IU/l,Cr 0.69 mg/dl,Na 140mEq/l,K 4.4mEq/l,Cl 104mEq/l,血沈92mm/時間,リウマトイド因子陰性,抗CCP抗体陰性.
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