特集 歯科口腔外科との連携
各論Ⅱ
口腔がんを疑う時―早期発見のコツ,治療時の口腔ケア
片岡 智子
1
,
大田 洋二郎
1
1静岡県立静岡がんセンター歯科口腔外科
キーワード:
口腔がん
,
白板症
,
口腔ケア
Keyword:
口腔がん
,
白板症
,
口腔ケア
pp.30-32
発行日 2011年1月15日
Published Date 2011/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414102074
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Case
舌白板症を経過観察して悪性化を疑い切除生検を行った1例
患者:50歳台,男性.
現病歴:3年前にかかりつけの歯科で,舌の白板病変を指摘されて,がん専門病院の歯科口腔外科を受診する.右舌側縁部に白斑病変が薄く直径20mm×20mmの大きさで確認された(図1).表面性状もやや不整ではあるが硬結もないため白板症と診断し経過観察を行った.3カ月ごとの経過観察を行ったが,1年半後に白斑中央部に発赤を伴う糜爛病変を認めたため,がん化を疑い全身麻酔下に白板症の切除生検(Excisional Biopsy,J2)を行った.切除病理は,上皮内がんの診断であった.現在は再発なく経過観察中である.
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