特集 診察の終わりにこの質問!―ライフサイクルの視点から
【各論】
[思春期パート2]タバコは吸っていないよね?
奥野 誠
1
1大曲診療所
キーワード:
非言語
,
オープン
,
家族
,
友人
,
緊急ではない主訴
Keyword:
非言語
,
オープン
,
家族
,
友人
,
緊急ではない主訴
pp.28-31
発行日 2010年1月15日
Published Date 2010/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414101829
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なぜ喫煙やアルコールについて尋ねるのか?
家庭医が思春期の患者の診察に際して,喫煙やアルコールの問題を扱うことはなぜ重要なのか?筆者は理由は以下の4点にあると考えている.
①喫煙や飲酒について,親が知っていても介入していないケースがある1)
②喫煙・飲酒は思春期でもっとも頻度の高い予防的介入のターゲットである(図1~4)6,7)
③未成年からの喫煙・飲酒は依存性をつくりやすく将来的な健康被害の危険性が高い1~3)
④違法薬物や危険性行為などのゲートドラッグといわれている
思春期の少年少女は病気で受診する頻度そのものが低いため,けがやかぜなどで外来を受診した機会を逃さずに予防的介入を行っていくことが重要となる.そのなかで最も頻度・重要度とも高いものが,喫煙とアルコールに関する問題である.一方では,違法な行為であることから,なかなか本人からは言い出せない話題でもあるであろう.
では日常の診療のなかでこれらの問題についてどのような声かけをきっかけに介入していけばよいのか,筆者なりに考えてみた.ポイントは以下の4つである.
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