特集 今日の代替医療 漢方と鍼灸を中心に
【診療】
クリニック診療における漢方薬の活用
守屋 章成
1
1医療法人地域医療ぎふシティ・タワー診療所
キーワード:
漢方医学の自己学習
,
漢方理論
,
方剤
Keyword:
漢方医学の自己学習
,
漢方理論
,
方剤
pp.740-743
発行日 2009年10月15日
Published Date 2009/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414101779
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Case
桂枝湯が奏効した感冒の1例
患者:36歳,女性.
現病歴:今朝起床時から悪寒を自覚.朝食時に咽頭痛を自覚し,午前中に鼻汁も出現.昼前に体温37.3℃で悪寒は持続するが少し汗ばむ感じもあり,だるい.子育て中で寝込んでいられないので早期に治癒することを希望して昼過ぎに家庭医診療所を受診.診察上,咽頭発赤を認め,胸部聴診異常なし.普通感冒と診断.脈は浮,数.舌苔を認めず.桂枝湯(医療用エキス製剤)を処方し,熱湯に溶いて少しずつ服用すること,お粥を食べて暖かい格好をして体を温めることを指示.翌日にはすべての症状が軽快し日常生活に復帰した.患者によると熱湯に溶いた桂枝湯は「シナモンティーのようで非常に美味しく感じた」とのことであった.
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