Japanese
English
綜説
尿路感染症の発症メカニズム—新しい病態概念について
Current Concepts of Urinary Tract Infection
公文 裕巳
1
Hiromi Kumon
1
1岡山大学医学部泌尿器科
1Department of Urology, Okayama University Medical School
キーワード:
尿路感染症
Keyword:
尿路感染症
pp.7-15
発行日 1993年1月20日
Published Date 1993/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413900765
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
感染症は,宿主と病原性微生物との相互関係において成立するものであるが,一般に非特異性細菌感染症としての尿路感染症では尿流障害の原因となる尿路局所の基礎疾患の関与が大きい。一方,基礎疾患のない単純性感染症の発症および基礎疾患のある複雑性尿路感染症の慢性化・難治化においては,細菌側因子としての病原性因子の果たす役割も少なくない。今回,宿主と病原細菌との相互関係に関する近年の臨床細菌学的知見をもとに,アドヘジン感染症とバイオフィルム感染症とをその両極とする尿路感染症の新しい病態概念を提唱した。
Copyright © 1993, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.