特集 前立腺肥大症(BPH)の手術療法―臨床現場の本心
〈周術期・術後の本心〉
認知症患者の治療選択
奥野 博
1
1京都医療センター泌尿器科
キーワード:
前立腺肥大症
,
BPH
,
認知症
,
光選択的前立腺レーザー蒸散術
,
PVP
,
ホルミウムレーザー前立腺核出術
,
HoLEP
,
経尿道的前立腺吊り上げ術
,
UroLiftTM
Keyword:
前立腺肥大症
,
BPH
,
認知症
,
光選択的前立腺レーザー蒸散術
,
PVP
,
ホルミウムレーザー前立腺核出術
,
HoLEP
,
経尿道的前立腺吊り上げ術
,
UroLiftTM
pp.646-652
発行日 2022年8月20日
Published Date 2022/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413207635
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
▶ポイント
・本邦では4人に1人が65歳以上.本格化する高齢社会において,認知症患者も増加していくと推計されている.
・認知症患者の排尿トラブルは,本人ばかりではなく家族にも大きな影響を及ぼす.
・認知症患者に対する手術療法において周術期の血尿のコントロールを図り,カテーテル自己抜去を防ぐためにできるだけ早期抜去を目指し,また認知症悪化を防ぐために早期退院を目指す必要がある.
・手術選択においては,安全で低侵襲かつカテーテル早期抜去を目指すには,凝固層が浅く組織の一過性の浮腫が少ない術式が望まれる.
・カテーテル早期抜去が可能なHo:YAGレーザー,532nmレーザーを用いた内視鏡手術,早期退院(日帰り手術)やカテーテル留置なしが可能な術式として,経尿道的前立腺吊り上げ術などがよい選択肢と考えられる.
Copyright © 2022, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.