増刊号特集 専門性と多様性を両立させる! 泌尿器科外来ベストNAVI
●尿路・性器の感染症●
急性前立腺炎
坪井 一朗
1
,
小川 貢平
1
,
和田 耕一郎
1
1島根大学医学部泌尿器科学講座
pp.37-40
発行日 2022年4月5日
Published Date 2022/4/5
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413207481
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代表的主訴
●排尿困難感,頻尿,尿閉,下腹部痛,会陰部痛などの局所症状.
●発熱とそれに伴う倦怠感,筋肉痛などの全身症状.
●敗血症性に至る重症例では,ショック,意識障害といった多彩な症状.
Point
◉男性の有熱性尿路感染症では必ず急性前立腺炎を鑑別しなければならない.
◉経直腸生検による急性前立腺炎はキノロン耐性やESBL産生菌を想定し,重症例では初期治療として,カルバペネム系抗菌薬などの広域抗菌薬の使用が強く推奨される.
◉解熱後には薬剤感受性と前立腺移行性を考慮した抗菌薬を選択し,合計14〜28日の十分な治療を行うことが慢性前立腺炎への移行を予防する.
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