Japanese
English
講座 手術・生検材料の取扱い法
Ⅲ.膀胱
General Rule for Pathological Studies on Surgical and Biopsy Materials of Urological Diseases:Ⅲ Bladder
岸 紀代三
1
Kiyomi Kishi
1
1国立がんセンター病理
1Department of Pathology, National Cancer Center Research Institute
pp.247-250
発行日 1988年3月20日
Published Date 1988/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413204700
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パンチ生検あるいは手術によって切除された材料は,臨床医によって採取されて,病理検査室に提出されるが,採取後の材料の取扱い方によっては,臨床医の望む病理組織検査の所期の目的を十分に達することができない場合が少なからずある。極く初期の誤りとしては,他の患者の材料との取り間違いがあるが,その他,材料の乾燥や固定の不良によって,良い標本が作れなかったり,病理検査依頼書に検査の主眼となる事項が記載されていない場合,臨床医の視点とずれた病理報告書が書かれる可能性がある。これらの誤りは,臨床医と病理医のコミュニケーションが良ければ最小限に食い止められることであり,このお互いの意志の疎通をはかる最も良い機会は,定期的に臨床・病理カンファランスを持つことであろう。以下,膀胱の病理検査材料の取扱いについて病理側から検討した。
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