文献抄録
経直腸式走査による限局性前立腺癌の診断
pp.930
発行日 1985年11月20日
Published Date 1985/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413204166
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前立腺癌の根治手術に際して癌が限局性であるか,周囲組織へ浸潤如何の判定は極めて重要である。直腸診やCT検査では,癌の前立腺被膜や精嚢への浸潤を早期に診断することは困難である。著者らはこの点を検討する目的で,前立腺癌患者31症例に術前に経直腸式超音波(T.U.Sonog.)診断を行い,術後の摘出組織所見との比較を行つて,T.U.Sonog.の診断的評価を報告している。
T.U.Sonog.のエコー像で特に注目したのは癌の被膜への浸潤,被膜穿孔の有無,精嚢への浸潤の如何であつた。これらについては超音波診断の専門のグループによる検査が行われた。31例の臨床的に限局性前立腺癌と診断された患者は,すべて後恥骨式前立腺全摘出と骨盤腔内のリンパ節清掃を施行した。
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