特集 ここが聞きたい―泌尿器科処置・手術とトラブル対処法
Ⅱ.泌尿器科手術
B.尿路内視鏡手術
【経尿道的前立腺切除術(TURP)】
42.経尿道的前立腺切除術(TURP)を行った患者です。術中出血は少量でしたが,バルーン抜去1週間後にコアグラタンポナーデとなり緊急入院しました。どのように対処すればよいでしょうか。
持田 蔵
1
1西南泌尿器科クリニック
pp.131-132
発行日 2007年4月5日
Published Date 2007/4/5
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413101119
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経尿道的前立腺切除術(TURP)後,数日経ってから出血をみることがある。多くの場合は出血とともに大量の血塊を伴う(図1)。前立腺切除面よりの出血である。
多くは術後1か月以内に起こることが多い。この間の前立腺切除面は創傷治癒過程にあり,血餅や痂皮が付着している状態である(図2)。血圧の上昇を伴う運動や,長時間の坐位などで血餅や痂皮が取れ出血が起きる。また,尿流の改善とともに血餅や痂皮の脱落が起きることもある。合併症としての発生頻度は2%ほどとされている1,2)。
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