Japanese
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特集 最近のトピックス Clinical Dermatology 1999
2 皮膚疾患の病態
Helicobacter pyloriと皮膚疾患
Helicobacter pylori and skin diseases
櫻根 幹久
1
,
松中 成浩
1
Mikihisa SAKURANE
1
,
Masahiro MATSUNAKA
1
1和歌山県立医科大学皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Wakayama Medical College
キーワード:
Helicobacter pylori
,
除菌療法
,
慢性蕁麻疹
,
多形慢性痒疹
,
難治性皮膚疾患
Keyword:
Helicobacter pylori
,
除菌療法
,
慢性蕁麻疹
,
多形慢性痒疹
,
難治性皮膚疾患
pp.53-57
発行日 1999年4月15日
Published Date 1999/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412902855
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1994年に慢性蕁麻疹のHelicobacteir pylori(以下H.pylori)の除菌による治癒例が報告され,H.pyloriとアレルギー疾患との関連性が注目された.今回我々は,1996年12月から1997年11月まで当科を受診した,治療に抵抗性,難治性皮膚疾患(慢性蕁麻疹,皮膚瘙痒症,皮膚炎群,多形慢性痒疹,水疱症など)について,抗H.pylori-IgG抗体を調べ,抗体陽性患者を内科に紹介し,胃内視鏡の培養による陽性患者に除菌施行.除菌後の皮膚症状の経過をみた.H.pylori陽性者はほぼ半数を占めた.除菌施行例では,蕁麻疹に我々の症例でも著効例あり.他疾患にも皮疹が急速に軽快する例があった.またステロイド内服維持療法中の症例でも軽快例があり,ステロイドの減量が容易になった.慢性皮膚疾患の中には,H.pylori持続感染が病因になっている疾患,また難治性,慢性化の原因の一つになっている可能性を推定した.
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