Japanese
English
症例報告
卵白抗原初回摂取時に蕁麻疹を起こした5例
Five cases of urticaria induced by the first challenge with egg white
村津 麻紀
1
,
山本 真由美
1
,
玉置 昭治
1
,
熊谷 正彦
2
Maki MURATSU
1
,
Mayumi YAMAMOTO
1
,
Akiharu TAMAKI
1
,
Masahiko KUMAGAI
2
1淀川キリスト教病院皮膚科
2熊谷皮膚科医院
1Department of Dermatology, Yodogawa Christian Hospital
2Kumagai Dermatologic Clinic
キーワード:
蕁麻疹
,
卵白アレルギー
,
アトピー性皮膚炎
,
IgE
Keyword:
蕁麻疹
,
卵白アレルギー
,
アトピー性皮膚炎
,
IgE
pp.405-408
発行日 1995年5月1日
Published Date 1995/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412901541
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母乳栄養児で初回卵白抗原摂取時に蕁麻疹を起こした5例を報告した.5例とも卵白RASTが陽性であることより,経母乳か経胎盤にて感作が成立していたと考えられる.卵白RAST陽性例が増加している現在,乳児に塩化リゾチームの投与や早期からの卵の離乳食は控えるべきと考えた.アトピー性皮膚炎の患児に卵白のRAST陽性だけで,母親の食事も含めて完全に卵白除去を行うと,卵白の再投与試験では蕁麻疹の既往がなくても蕁麻疹やアナフィラキシーショックを起こす危険があることを考慮すべきであると提唱した.5症例のうち3例はアトピー性皮膚炎の既往はなく,残り2例は既往はあるも蕁麻疹発症時には皮膚炎の症状は寛解しており,アトピー性皮膚炎とRAST値は関連がなかったと考えた.
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