Japanese
English
症例報告
潰瘍型尋常性狼瘡—興味ある臨床および組織所見を示した1例
A Case of Ulcerative Lupus Vulgaris with Unusual Clinical and Histological Features
染田 幸子
1
,
加藤 晴久
2
,
濱田 稔夫
1
,
飯岡 成泰
3
Yukiko SOMEDA
1
,
Haruhisa KATO
2
,
Toshio HAMADA
1
,
Shigeyasu IIOKA
3
1大阪市立大学医学部皮膚科学教室
2星ヶ丘厚生年金病院皮膚科
3星ヶ丘厚生年金病院内科
1Department of Dermatology, Osaka City University Medical School
2Department of Dermatology, Hoshigaoka Kouseinenkin Hospital
3Department of Internal Medicine, Hoshigaoka Kouseinenkin Hospital
キーワード:
尋常性狼瘡
,
潰瘍型
,
抗結核療法
Keyword:
尋常性狼瘡
,
潰瘍型
,
抗結核療法
pp.429-433
発行日 1991年5月1日
Published Date 1991/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412900375
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70歳,女性.1年前より左下腿に潰瘍を伴う黄褐色不整形局面が出現した.組織学的に類結核性肉芽腫の形成および真皮下層での広範囲の壊死領域を認めた.ツベルクリン反応7×5mm,潰瘍部滲出液の塗抹標本にて抗酸菌を検出するも,培養(組織培養を含めて)は陰性に終った.INH,RFP,EBの三者併用療法にて一旦潰瘍は拡大したが,治療3カ月後には上皮化した.その後,徐々に病変の中心部より瘢痕化がみられるようになったが,1年9カ月後の現在,未だ完治に至らず,INH,RFP,ミノサイクリン投与にて経過観察中である.皮疹の形態は潰瘍型の尋常性狼瘡にほぼ典型と考えられたが,いくつかの特異なあるいは非典型的な所見について検討を加えた.
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