Japanese
English
原著
Amelanotic Malignant Melanomaの1例
A Case of Amelanotic Mahgnant Melanoma
高橋 邦明
1
,
石井 正光
1
,
濱田 稔夫
1
,
金山 良春
2
Kuniaki TAKAHASHI
1
,
Masamitsu ISHII
1
,
Toshio HAMADA
1
,
Yoshiharu KANAYAMA
2
1大阪市立大学医学部皮膚科学教室
2大阪市立大学医学部内科学第一教室
1Department of Dermatology, Osaka City University Medical School
2First Department of Internal Medicine, Osaka City University
pp.621-626
発行日 1980年7月1日
Published Date 1980/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412202260
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61歳,男性の足底に原発したamelanotic malignant melanomaの1例を報告した.初診の約4ヵ月前に右踵部の小結節に気づき,近医で切除を受けたが創部が潰瘍化して治癒しにくいため当科受診し,再切除・植皮術を施行したが同時に右大腿リンパ節に転移を認めた.原発巣の組織像は,腫瘍巣の表皮が壊死化し,最上層より真皮中層に胞体の明るい,クロマチンに富む核をもつ腫瘍細胞が胞巣状をなし,これら腫瘍巣のごく一部と角質層の一部にpremelanin反応弱陽性を示すものの,dopa反応は陰性であった.その後,右下肢に転移性皮下腫瘤を数個生じ,そのうちの右大腿部腫瘤の電顕像では未熟なプレメラノゾームと考えられる顆粒を認めた.BCG-CWS,丸山ワクチン,クレスチン?,マイトマイシンC,βトロンなどで治療するも無効で,ムンプスウイルスワクチン投与を行ったところ,右大腿部腫瘤の軟化,増大停止など有効性を認めた.
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