Japanese
English
原著
経過中に皮疹部に一致して発赤を示した汗孔角化症の1例
Lichen Planus-Like Changes seen in the course of Disseminated Superficial Actinic Porokeratosis
宮地 良樹
1
,
梁瀬 恵子
1
,
今村 貞夫
1
Yoshiki MIYACHI
1
,
Keiko YANASE
1
,
Sadao IMAMURA
1
1京都大学医学部皮膚科教室
1Department of Dermatology, Faculty of Medicine, Kyoto University
pp.317-320
発行日 1980年4月1日
Published Date 1980/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412202210
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播種状表在性光線性汗孔角化症(DSAP)の経過中,その皮疹に一致して,おそらく薬剤性と思われる扁平苔癬様変化をきたした1例を報告した.さまざまの所見より,この変化はDSAPの範囲内の変化とは考えにくく,DSAPの皮疹がlocus minorisとして働いた2次的変化と推察した.このことは,「正常」角化細胞で修復された皮疹の中央部に,まだ炎症を惹起しやすい要因が残っていることを示しており,悪性化などの汗孔角化症の二次的な変化を考えるうえで,cornoid lamella部のみでなく中央部も重要な場であることを示唆するものと考えた.
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