Japanese
English
原著
口腔に限局した尋常性天疱瘡の1例
A CASES OF PEMPHIGUS VULGARIS LOCALIZED IN THE ORAL CAVITY
藤田 真知子
1
,
中村 雅明
1
,
亀山 忠光
1
,
朱雀 直道
1
,
中野 正三
2
,
丸田 宏幸
2
Machiko FUJITA
1
,
Masaaki NAKAMURA
1
,
Tadamitsu KAMEYAMA
1
,
Chokudo SUJAKU
1
,
Shozo NAKANO
2
,
Hiroyuki MAKUTA
2
1久留米大学医学口腔外科学教室
2久留米大学医学部皮膚科学教室
1Department of Oral Surgery, Kurume University School of Medicine
2Department of Dermatology, Kurume University School of Medicine
pp.829-833
発行日 1977年10月1日
Published Date 1977/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412201806
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尋常性天疱瘡が長期にわたつて口腔粘膜に限局して発症している報告例は少ない.最近,私たちは,35歳の女性で,6年間のあいだ口腔粘膜にのみ限局し,いまだ皮膚症状を認めない経過観察中の尋常性天疱瘡の1例を経験しているので,その概要を報告した.
また,軽症のもの,あるいは初期症例では血中の抗表皮細胞間抗体は証明されないとされているが,本症では,初診時の初回検査にて抗体価は10倍値と低かつたが,抗表皮細胞間抗体が認められている.
今後なお病変の推移と,抗表皮細胞間抗体検査の変化等につき観察を続けて行きたい.
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