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臨床統計
2012年に当院で経験した風疹25例の検討
25 cases study of rubella in 2012
渡部 梨沙
1
,
大井 三恵子
1
Risa WATANABE
1
,
Mieko OI
1
1東京医療生活協同組合中野総合病院皮膚科
1Division of Dermatology, Nakano General Hospital, Tokyo, Japan
キーワード:
風疹
,
2012年成人風疹流行
,
風疹初感染
Keyword:
風疹
,
2012年成人風疹流行
,
風疹初感染
pp.555-559
発行日 2014年6月1日
Published Date 2014/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412104057
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要約 2012年夏頃より風疹が成人男性を中心に大流行し,社会的問題となった.今回われわれは2012年~2013年1月に当院皮膚科を受診した風疹患者25例について臨床的検討を行った.平均は35.2歳であり,発症の中心は20~40歳台で,男性が25例中23例であった.全例で37~39℃台の発熱,著明なリンパ節腫脹,体幹,四肢に粟粒大から半米粒大までの紅色丘疹,紅斑を認め,半数以上の症例で眼球結膜充血,Forschheimer斑も認めた.風疹ウィルス抗体価で確定診断した.臨床診断には感染症の発生動向情報が有用であった.また風疹は2007年に流行した麻疹と比較し,全身状態が良好で社会生活を継続しうること,また抗体を持たない者の多いことが感染の拡大をもたらし,流行が長期化している一因と考えられた.皮膚科医として早期に風疹と診断し,感染拡大の機会を与えないこと,ワクチン接種の啓発を行うことが重要である.
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