Derm.2012
医学生のキャリア教育
蓮沼 直子
1
1秋田大学医学部皮膚科
pp.173
発行日 2012年4月10日
Published Date 2012/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412103296
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現在,秋田大学では必修カリキュラムの中で1年生から初年次ゼミとしてキャリア教育を行っています.3年生でも丸1日使い男女共同参画講義を行います.多くの院内外のロールモデルの話を聞いたり,実際に起こりうるリアルな問題を取り上げたシナリオを読み,どう解決していくのかグループディスカッションを行い,発表します.
昔は医師になろうという明確な目的を持たずに医学部に入っても,先輩たちの背中を見ながらそれなりに医師として成長していくことができたかもしれません.しかし,最近は医師になるモチベーションをうまく持つことができずに,高学年になった医学生が実際に臨床実習で患者さんと触れ合った際にうまく将来像を描けずに悩んでしまうという話も聞きます.また,女性医師もたくさんの選択肢があるために,悩みが増えるということもあるかもしれません.医療というのは答え合わせができない問いに一生答え続けるという結構しんどい仕事です.明確な正解のない問いに自分なりの答えを出していく,答えが違っていそうなら修正しながら進んでいくという訓練はさまざまな場面で必要だと思います.
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