Japanese
English
症例報告
キクによるphotosensitive dermatosisの1例
A case of photosensitive dermatosis due to Chrysanthemum
樋口 雅子
1
,
徳田 祥子
1
,
安元 慎一郎
1
,
橋本 隆
1
Masako HIGUCHI
1
,
Shoko TOKUDA
1
,
Shinichiro YASUMOTO
1
,
Takashi HASHIMOTO
1
1久留米大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Kurume University School of Medicine, Kurume, Japan
キーワード:
キク
,
photosensitive dermatosis
,
経口トレランス
Keyword:
キク
,
photosensitive dermatosis
,
経口トレランス
pp.457-460
発行日 2008年6月1日
Published Date 2008/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102015
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要約 79歳,男性.初診の3年前より展覧会出品用のキクを栽培していた.同時期頃より春から秋にかけて両手背や前額部,頸部の露出部に紅斑と丘疹が出現するようになり,当科を受診した.chronic actinic dermatitis (CAD)あるいはキクによる接触皮膚炎を疑い,パッチテストを行った.48時間クローズドパッチテストは陽性で,さらに光照射により反応が増強していたことから,キクによるphotosensitive dermatosisと診断した.経口トレランスの導入を目的としてキクの葉を生食したところ,4か月後頃より皮疹は軽快した.キクの葉の生食を始めてから8か月目に行ったパッチテスト,光パッチテストともに反応が減弱したことから,キクの葉による減感作療法が有効であったと考えた.以前より,CADではキク科植物に対するアレルギーをもっている例が多いとされている.
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