Derm.2007
アトピー性皮膚炎疫学調査雑感
竹中 基
1
1長崎大学医学部・歯学部附属病院皮膚科・アレルギー科
pp.122
発行日 2007年4月10日
Published Date 2007/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412101654
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われわれの教室では,長崎大学の新入生および4年生を対象に,健康診断時にアトピー性皮膚炎(AD)健診と称して,ADの疫学調査を行っている.その調査結果は学会発表などに譲るとして,調査を行っての雑感をいくつか.
雑感1:新入生健診では,毎年1,700人前後を4日間かけて健診するので,午前と午後それぞれ200~300人が対象となる.その数を2人で診るのだが,慣れている私が6割以上の数をこなすことになる.健診はADを有していない学生に対しては短時間で終わるが,ADの学生には皮膚症状の検討とアンケート調査を行っており,だいたい10分程度が必要である.ゆっくり診て学生がたまってしまうと他の科に迷惑がかかり,また健診終了時間も決まっているので,ゆっくりもできない.その結果,2時間以上ずーっと,比較的早口で同じような内容をしゃべり続けるという事態になる.日常診療で数時間話し続けるという事態もないわけではないが,その際は違う内容を話しているのでそう辛くない.だが,ほぼ同じ内容の繰り返しを数時間続けるのは,結構辛いものがある.最後には酸欠からか頭もボーッとしてきて,学生に「お大事に」といってしまい,苦笑される始末であった.
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