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特集 最近のトピックス2007 Clinical Dermatology 2007
1. 最近話題の皮膚疾患
白人のbasal cell carcinoma
Basal cell carcinoma in Caucasian
佐藤 佐由里
1
,
岡島 加代子
1
,
松木 裕貴
1
,
水嶋 淳一
2
,
大槻 マミ太郎
3
Sayuri SATO
1
,
Kayoko OKAJIMA
1
,
Takahiro MATSUKI
1
,
Junichi MIZUSHIMA
2
,
Mamitaro OTSUKI
3
1順和会山王病院皮膚科
2イデリアスキンクリニック代官山
3自治医科大学皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Junwa Kai Sanno Hospital, Tokyo, Japan
2IDEREA Skin Clinic Daikanyama, Tokyo, Japan
3Department of Dermatology, Jichi Medical University, Shimotsuke, Japan
キーワード:
基底細胞癌
,
basal cell carcinoma (BCC)
,
白人
,
無色素
,
ダーモスコピー
Keyword:
基底細胞癌
,
basal cell carcinoma (BCC)
,
白人
,
無色素
,
ダーモスコピー
pp.21-24
発行日 2007年4月10日
Published Date 2007/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412101611
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要約 Basal cell carcinoma (BCC)は,日本人では高齢者の顔面に好発する皮膚悪性腫瘍で,黒褐色の小結節を伴うが,白人の場合,必ずしもそうではなく,臨床診断に苦慮することがある.当科では白人のBCCを2003年より10例経験した.日本人と白人の臨床像および患者背景の違いについて考察する.当院の症例は,皮膚色から淡紅色の局面あるいは結節を呈した.年齢は30~40歳台が8例であった.部位は多発例が2例あり,顔3個,体幹7個,上肢2個であった.臨床像からは日光角化症,Bowen病,脂腺増殖症との鑑別を要したが,ダーモスコピーで樹枝状血管が認められ,診断に有用であった.白人のBCCは日本人の場合よりも発症年齢が若く,黒色の小結節を伴わない臨床像を呈することから,臨床診断のみでの確定は困難な場合があり,ダーモスコピーの活用と病理検査が重要と考えた.
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