書評
がん診療レジデントマニュアル(第7版)
西田 俊朗
1
1国立がん研究センター中央病院
pp.256
発行日 2017年3月20日
Published Date 2017/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411201199
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私が専門医をめざし臨床で修練をしていた時代,コンパクトにその領域の知識や情報をまとめてくれた本がどれだけ欲しかったことか。今でもそういう要望をもつ研修医やレジデントは多い。これまでその課題解決を目標に多くの本が出版されてきたが,満足するものがほとんどなかったのが現実である。
『がん診療レジデントマニュアル』の初版は1997年にさかのぼり,以来20年,国立がん研究センターの若手医師・レジデントが,実際に自分たちにとって役に立つ,欲しい・知りたい情報を徹底的に書き込んでつくってきた。幸いこれまで非常に高い評価を得ている。がん診療に関わる情報はこの間,指数関数的に増え,膨大なものとなった。このたび出版された第7版は,そのような状況にありながら,がん診療の基本—インフォームドコンセントや臨床試験,がん薬物療法の考え方から,各がんの診療に必須の医学知識や情報,診断・治療法,薬剤情報を網羅し,しかもコンパクトである。確かにこれほどよくまとまった本はない。
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