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特集 めまい診療のNew Trend
《主要なめまい疾患の動向》
良性発作性頭位めまい症—半規管結石症説から学ぶ温故知新
Benign paroxysmal positional vertigo:what should we learn from the canalithiasis?
中山 明峰
1,2
,
佐藤 慎太郎
1,2
,
國弘 幸伸
3
Meiho Nayayama
1,2
,
Shintaro Sato
1,2
,
Yukinobu Kunihiro
3
1名古屋市立大学耳鼻咽喉科
2名古屋市立大学睡眠医療センター
3慶応義塾大学医学部耳鼻咽喉科
pp.42-47
発行日 2017年1月20日
Published Date 2017/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411201153
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POINT
●良性発作性頭位めまい症(BPPV)の歴史を知ったうえでの診断,治療が必要である。
●「BPPV」という用語の定義があいまいになり,乱用される傾向にある。このため,広義と狭義のBPPVに分けるなど用語の整理が必要である。
●多くの医療者はBPPVの治療はレシピのように順番に行っているが,眼振を観察しながら臨機応変に治療法を変える必要がある。
●BPPVの再発を論じる前に,前の治療で完治したかを検討する必要がある。また,内耳障害などの合併を伴うBPPVは再発しやすいことが知られ,このほかに併発する疾患としての認識も必要である。
●浮遊耳石置換法(CRP)を考案したEpleyは開業医であるが,定説に反した医療を行ったのは,「自身が診たことのほうが正しいと確信していたから」と述べている。この精神は現在世界的に高い評価を得ている。
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