Japanese
English
症候群事典 N
Nance-Sweeney syndrome
Nance-Sweeney syndrome
清水 猛史
1
1滋賀医科大学耳鼻咽喉科
pp.195
発行日 2006年4月30日
Published Date 2006/4/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411100417
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 参考文献 Reference
定義・概念
Nance-Sweeney syndromeはotospondylomegaepiphyseal dysplasia(OSMED)とも呼ばれる遺伝性疾患で,軟骨形成不全による小人症と感音難聴を呈する症候群である。NanceとSweeney1)によって1970年に初めて報告された。
病因・病態生理
コラーゲンⅩⅠのα2サブユニットを決定するCOL11A2遺伝子の変異が原因の常染色体劣性遺伝と考えられる。コラーゲンⅩⅠはα1,α2,α3のトリマーで構成され,それぞれCOL11A1,COL11A2,COL2A1遺伝子がかかわっているが,変異の部位に違いによって表現型の異なる類似疾患がある。COL11A1の変異でMarshall症候群,Stickler症候群2型,COL2A1の変異でStickler症候群1型,OSMEDと同様なCOL11A2の変異で優性遺伝形式のStickler症候群3型(nonocular Stickler症候群)やWeissenbacher-Zweymuller症候群などが報告されているが,遺伝子診断の進歩によりこうした病態分類が整理されつつある2,3)。
Copyright © 2006, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.