特集 生活習慣と眼の病気のビミョーな関係。
企画にあたって
羽入田 明子
1
1慶應義塾大学医学部眼科学教室
pp.1465
発行日 2024年12月15日
Published Date 2024/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410215408
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昨今,われわれの生活習慣は急速に変化しています。特に,デジタルデバイスの普及,長時間の近業作業,運動不足,そして食生活の欧米化は,人類の健康に深刻な影響を及ぼしています。2013年に「Lancet」誌で発表された世界疾病負荷研究(Global Burden of Disease Study)による推計では,感染症や非衛生的な飲料水による健康リスクを上回り,生活環境要因の変化が健康寿命の短縮や死亡率上昇に寄与していることが示唆されました。
こうした生活習慣の変化は,眼の健康にも多面的な影響を与えていることが指摘されています。近年,人工知能(AI)技術の進展により眼を通じて全身の健康状態を予測する「oculomics」研究が注目を集めており,今後さらにライフスタイル変容による影響の解明が期待されています。
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