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あとがき
堀 裕一
pp.1564
発行日 2021年11月15日
Published Date 2021/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410214230
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臨床眼科11月号をお届けいたします。さて,本号の特集は「網膜色素変性のアップデート」です。堀田喜裕先生の総論から始まり,原 藍子先生のOCTによる形態と視機能の関連,西口康二先生の小口病と網膜色素変性の関係,岩田 岳先生および小栁俊人先生のわが国における遺伝子解析研究の解説,池田康博先生の遺伝子治療,西田健太郎先生の人工視覚,万代道子先生のES/iPS細胞による再生医療,村上祐介先生の薬物治療,近藤寛之先生の小児の網膜ジストロフィの解説と,目次を見るだけでワクワクするラインナップとなっています。わが国では,遺伝性網膜疾患におけるオールジャパンの症例情報データベースがあり,様々な研究が行われています。一流の専門家の先生方が,素晴らしいチームワークで世界に発信する素晴らしい研究を行っておられます。皆様,この機会に網膜色素変性の知識のアップデートをなさってください。
「今月の話題」は辻川明孝先生による「アイフレイル対策活動」です。もともと「フレイル」は日本老年学会が提唱した概念で,「Frailty(虚弱)」の日本語訳です。健康な状態と要介護状態の中間に位置する状態のことで,最近あちこちで見聞きするようになりました。「アイフレイル」というのは日本眼科啓発会議が作成した新しい概念で,辻川先生はこの「アイフレイル」誕生前から関わってこられました。今後は,一人でも多くの眼科関係者にこのアイフレイルについて知っていただき,国民の目の健康寿命を延ばすために,「アイフレイル対策活動」を行っていきたいと思います。
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