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あとがき
稲谷 大
pp.628
発行日 2016年4月15日
Published Date 2016/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410211787
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今年は暖冬で,雪国の先生は大変過ごしやすい冬だったのではないかと思います。さて,今月号には,昨年度の日本臨床眼科学会での特別講演の総説が掲載されております。大変ユーモアに富み,かつわかりやすいご講演が印象的だった東京医科大学の後藤浩先生が,眼内悪性腫瘍の診断と治療についての研究成果を執筆されておられます。特別講演で後藤浩先生も述べられましたように,眼科の世界では,Kaplan-Meier曲線で手術の成功率を生存率と呼ぶ場合がありますが,図1のぶどう膜メラノーマのグラフは,症例が生存しているか死亡しているかを示すデータであり,メラノーマがいまだ難治な疾患であることに大変衝撃を受けました。眼科の診療で,腫瘍に出くわすことは稀ですが,患者の命にかかわる病気なので,診察した眼科医の責任は重大です。
連載の「目指せ!眼の形成外科エキスパート」も今月号は腫瘍がテーマですし,是非,皆さんのクリニックの虎の巻として今月号を保管しておいていただければと思います。また,臨床眼科学会講演集は第2弾になっています。
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