今月の表紙
有茎眼瞼結膜腫瘍
内田 強
1
,
下村 嘉一
2
1昭和大学
2近畿大学
pp.4
発行日 2016年1月15日
Published Date 2016/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410211669
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症例は73歳,男性。3か月ほど前より左眼に粘性眼脂と違和感を感じ来院。初診時,視力・眼圧等に異常はなく,左眼瞼がやや腫脹して観察され,上眼瞼反転時に飛び出すように葉状の有茎眼瞼結膜腫瘍(16×13×4mm)が認められた。即日,外来にて眼瞼結膜腫瘍摘出術を施行。茎部より切除。病理組織診断の結果,膠原線維性結合組織の増生fibromaで悪性を示す所見はなかった。
写真は初診時の左眼。スリットランプでは被写界深度が比較的浅く,照明も均一に届きにくくなるため,手持ちの一眼レフカメラマクロ仕様を用いて撮影。葉状の腫瘍全体にフォーカスが合いやすいように,まずF値(絞り)を36と深めに設定,次にできるだけ腫瘍の正・側面がカメラと平行になるようにした。さらに,茎部と腫瘍本体の連続性が詳細に掴めるよう撮影位置を調整し撮影した。
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