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東大眼科教室においては,昭和27年萩原教授が世界に率先して人外眼筋筋電図の重要性に着目され,その指導下に研究が開始された。先ず久保木は開拓者として器械の整備を初めとする幾多の困難を打開し,早くも翌年には最初の研究結果を報告するほどの成果をあげた1)。引続き鴨打,百瀬,佐藤等が研究をうけついで,外眼筋筋電図を臨床に応用するための基礎がきずかれたが,この間の諸業績は2)−15)海外にも大きな反響を呼んでいる16)。
然し残念ながら,それまでの段階では,筋電図を日常の臨床に簡単に応用し,眼筋疾患に必須の検査法として常用するまでには至らなかつた。その主要な原因は器械の側にあり,当時の状勢では己むを得なかつたと思われる。ところが最近東大中央検査部に筋電図室が整備され,その優秀な装置を利用できるようになつたことと,二芯電極の採用により異常波などの検出が極めて容易になつたことに加えて,手技の工夫及び練磨により,凡ての外眼筋から簡単に筋電図を誘導して診断の資料に供することが出来るようになつた。私共が筋電図を日常必須の検査法として常用している状態は,最近1ヵ月間の検査患者数が32名であつて,これは中央検査部筋電図室を利用する各科のうちで最高であることからも,窺い知ることができるのである。
The authors demonstrated over the electro-myographic aspects of abnormal ocular mus-cles and pointed out the importance of this technic in the diagnosis of motility disturba-nces.
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