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臨床検査の目的からERGの記録が最近盛んになつてきたが,その記録には脳波計が最も多く利用されており,従つて記録部はペン式オッシログラフによつている。閃光刺激によるERGのa波及びb波はその振幅及び周期からペン式オッシログラフにより大凡その波形を記録することができる。しかしa波及びb波の分裂或いはこれに重畳する速波成分は周期が数msecのものもあり,振幅もまた数μVであるためにペン式オッシログラフでは記録することができない。即ち増幅感度については脳波計で充分であるが,ペン式オッシログラフの周波数特性が極めて狭いためにそのような速い変化に応じ得ないし,また脳波計では紙送り速度が最高6cm/sec.に限定されているため数msec.といわれる潜伏時間の測定を行なうことができない。ブラウン管オッシログラフはこれらの点を総て解決することができるが,記録を行なう場合にはカメラの操作と現象という面倒な過程を経なければならない。
筆者らは以上の装置とは別にJet recorderがERGのa波及びb波に重畳する速波成分及び潜伏時間をも充分に描記し,直記式であり且つ操作も簡単であることから日常の臨床検査に適した装置であると考え,その特性と実際の記録を示したい。
Usually Electroencephalograph is used for recording the ERG as clinical practice. The frequency characteristics of the pen-writing recorder is so low as beeing in O to about 50c/s in the flat part, that it is difficult to record the fast components superposed on a and b waves. Although the recording by Br-aun-tube oscilloscope is most desirable, it is accompanied with such a troublesome proce-dure as development.
Jet recorder has a frequency characteristics which is O to about 500c/s in flat part.It is, therefore, convenient and easy to record the fast components and to read them directly.
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