臨床實驗
慢性葡萄膜炎に見た水晶體表面血管新生に就て
岸本 正雄
1
1京大眼科
pp.429-431
発行日 1951年7月15日
Published Date 1951/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410200891
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水晶體は無血管であるということに於て角膜,硝子體と共に特異な組織であるが,特別な病的状態に於て血管を伴うことがあることは古來記載を散見する。先天異常に基くものは暫く措き,後天性のものとしては在來の文献に見られるものは,すべて葡萄膜の炎症に由來するものである。周知の如く葡萄膜就中虹彩毛樣體の炎症に際しては,瞳孔領に大なり小なり滲出物の形成されることは毎常のことであつて,若しこれが多量にして且つ纎維素に富む時は逐に瞳孔僞膜乃至は硬皮を形成して甚しいときは瞳孔閉鎖に至る。
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