症例
乳兒に於けるフリクテンの1例
岡本 功
1
1日本医大眼科
pp.401-402
発行日 1949年9月15日
Published Date 1949/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410200444
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緒言
戰後衣食住の諸條件が惡化し,國民一般の健康状態も戰前に比較して著しき低下を辿つてゐる現在,結核性疾患は益々蔓延してゐるように思はれる.我々眼科医が日常遭遇する眼疾患の中で,結角膜フリクテンは逐次増加しつゝあり,その原因並に成立に就ては既に諸先輩に依り数多く報告致されてゐるが,本症と滲出性体質及至結核とは密接なる関係の存する事は疑の無き所である.最近私は生後8ケ月の乳兒にフリクテンが発生し,次で結核を証明し得たる1例を経驗したので,茲に報告する次第である.
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