今月の臨床 周産期救急と周産母子センター
周産期救急と母体搬送
4.感染症
松田 義雄
1
1東京女子医科大学母子総合医療センター
pp.1218-1220
発行日 2001年11月10日
Published Date 2001/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409904469
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はじめに
病的な新生児が出生した後で地域の三次医療施設に搬送する新生児搬送よりも,新生児の集中治療を必要とする児の出生が予測される場合にあらかじめ母体をその施設に搬送する母体搬送の方が,周産期死亡率の減少に有用であることが報告されるようになって,この概念が本邦でも次第に定着するようになってきた.
日本各地に総合周産期医療センター構想にそった施設が整備されるようになったが,まだまだ不十分と言わざるをえない.したがって,限られた周産期医療資源が有効に活用できるように,タイミングを逸することのないような母体搬送が望まれる1).本稿では,「感染症と母体搬送」に焦点をあて,搬送のタイミングと受け入れ上の注意点を中心に概説する.
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