今月の臨床 ハイリスク分娩の管理指針
ハイリスク妊婦の分娩管理
1.VBAC管理とダブルセットアップ
水上 尚典
1
,
佐藤 郁夫
1
1自治医科大学病院総合周産期母子医療センター
pp.634-636
発行日 2000年5月10日
Published Date 2000/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409904022
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VBAC
vaginal birth after cesarean delivery (VBAC)のもっとも重要な問題は,いわゆるインフォームドコンセントである.子宮が破裂しても,高い確率で自らの命を失うことになっても経腟分娩を希望する妊婦がいても不思議ではない(価値観の多様性).医療従事者の価値観(命を守ることが最も価値がある)を患者に強要することは現在許されない.英国では児生命を失うことになっても帝王切開を拒否できる権利を患者は有している1).患者への公平な情報開示(自施設の能力に関して)と患者の価値観に敬意を払う(価値観の多様性を認める)姿勢が重要である.VBACの要件とVBAC時に患者に伝えるべき情報を表1,2に示した.
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