今月の臨床 婦人科がんの化学療法—われわれはこうしいる
婦人科がん化学療法の企画にあたって
薬師寺 道明
1
1久留米大学医学部産婦人科
pp.691
発行日 1997年7月10日
Published Date 1997/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409902968
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シスプラチンの登場以来,悪性腫瘍に対する化学療法が見直され,各科領域において抗癌剤の有効な投与方法が検討されている.なかでも白血病に対しては,シスプラチンを中心とした抗癌剤の評価は高く,治療の主体となっているのは周知のごとくである.
婦人科癌のうち,卵巣に発生する悪性腫瘍の多くはシスプラチンをはじめとする新しい抗癌剤に感受性を示し,予後の改善に大きな期待が持たれてきた.しかし,10数年にわたる臨床試査の長期予後成績は必ずしも満足すべきものではない.これは,再燃あるいは再発例に対するsecond lineあるいはthird line chemotherapyの困難さを物語っていると思われる.
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