今月の臨床 妊娠と自己免疫疾患
自己免疫疾患と胎児・新生児
3.エリテマトーデス
進 純郎
1
,
荒木 勤
1
1日本医料大学産婦人科
pp.810-811
発行日 1996年6月10日
Published Date 1996/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409902571
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全身性エリテマトーデスsystemic lupus ery—thematosus(SLE)は全身の結合組織に病変を起こす自己免疫疾患である.多彩な臨床症状を呈する多臓器障害が特徴で病変は脳神経系,心臓,肺,肝臓,腎臓,皮膚,筋肉,関節,リンパ節などに起こる.組織学的特徴としてはフィブリノイド変性,壊死性血管炎,核変性,リンパ球,形質細胞の浸潤などがみられる.SLE合併妊娠の母親から出生した新生児の全身に環状または円盤状の紅斑が出現することがあり,これを新生児エリテマトーデスneonatal lupus erythematosus(NLE)という.
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