今月の臨床 産科外来検診マニュアル
妊娠中期
31.羊水過多
前田 博敬
1
Hirotaka Maeda
1
1九州大学医学部附属病院周産母子センター
pp.549-551
発行日 1993年5月10日
Published Date 1993/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409901286
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羊水の胎児生態系を含めた生物学的役割を考慮した場合,少なくとも妊娠中期以降においては,羊水は胎児の尿産生や嚥下を介して胎児自身の機能を表現している。したがって,羊水の量の変化は胎児および子宮内環境の変化を背景に担った羊水循環の反映であると言える。ここに,羊水量を測定しそれを基礎に胎児の諸種の状態を論ずる根拠がある。本稿では羊水の生物学的意義,羊水量の異常のなかでも羊水過多について臨床的評価法ならびに対応策について概説する。
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