特集 救急手技のポイント
Ⅱ.産科・婦人科
妊娠初期の出血
鈴森 薫
1
1名古屋市立大学,産科婦人科学教室
pp.341-343
発行日 1990年4月10日
Published Date 1990/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409900080
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妊娠初期に出血をみる場合,直接妊娠に関係のあるものと関係のないものに分けられる。診察に際しては,問診にて月経歴(前回の月経を含めて,最終月経の時期,期間,量など)を聴き,出血の状態(開始時期,誘因,色調,期間など),下腹部痛の有無も詳細に聴取する。問診の後,内診,腟鏡診を行うが,①子宮頸部の状態,②頸管の開大の有無,③子宮の大きさ,硬さ,疼痛の有無,④付属器の状態,腫瘤の有無,疼痛の有無,そして⑤ダグラス窩の圧痛,膨隆の有無などを診察し,腟鏡診により腟壁,子宮腟部を観察し,出血部位の確認をすることが診断・救急手技をすすめる上で重要なポイントになる。
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