今月の臨床 妊娠時の栄養とマイナートラブル豆知識―妊娠生活を快適に過ごすアドバイス
妊婦にみられるマイナートラブルと薬剤投与のコツ
妊娠女性の頭痛への対処
三島 就子
1
1東京都立多摩総合医療センター救急・総合診療センター母性内科
pp.446-451
発行日 2022年5月10日
Published Date 2022/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409210701
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●妊娠女性の頭痛診療では,血圧上昇などのレッドフラグサインの有無を確認し,緊急治療や応急的対応が必要な疾患かどうか判断する.
●妊娠女性の頭痛は,原因に応じて対処することが望ましいが,症状緩和で鎮痛薬を用いる際は,妊娠28週以降NSAIDsが使用できないことに留意する.妊娠全期を通して使用可能な解熱鎮痛薬はアセトアミノフェンである.
●アセトアミノフェンに胎内で曝露された児において,将来の神経発達障害や気管支喘息の発症との関連を示唆する報告があるが,漫然とした使用は控える努力をしつつ,母体に必要以上の我慢を強いることがないよう,上手な疼痛管理を行う.
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