薬の臨床
高感度妊娠診断薬新ゴナビスライドの使用経験—特に疑陽性の検討
澤田 富夫
1
,
多田 伸
1
,
作井 久孝
1
,
市川 文隆
1
,
蛯原 照男
1
,
丸山 邦之
1
Tomio Sawada
1
1藤田学園保健衛生大学産婦人科
pp.947-950
発行日 1986年12月10日
Published Date 1986/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409207512
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妊娠診断をより迅速簡潔に行いたいと考えるのは,我々臨床医の常に望むところである。この望みを最近発売された新ゴナビスライド(持田製薬)は,かなえてくれようとしている。我々は,この試薬と実際に臨床に使用し,その結果若干の知見を得たので報告する。
1)新ゴナビスライドは特異性,再現性の良い試薬であり,感度も,200IU/l と申し分ない。
2)ハイゴナビス値との比較において200IU/l以上は全例陽性を示した。
3)ハイゴナビス値80IU/l以下においては,陰性を示した。
4)ハイゴナビス値80IU/l〜160IU/lにおける疑陽性の問題が一番注目されるところであり,この問題につき考按した。
以上より,新ゴナビスライド.疑陽性と判定したものは,むしろ陰性と考え,再検,ハイゴナビス値による精検を併用するのが望ましいと考える。
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