産婦人科医療--明日への展開 Pre-Pregnancyの諸問題
特集にあたって
pp.327
発行日 1983年5月10日
Published Date 1983/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409206800
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産科学Obstetricsの語源は,ラテン語のobstare,すなわち「保護する」という言葉に由来しているが,近代産科学は,生殖機能(reproductive functions)を取り扱う医学の重要な一分野として,妊娠・分娩に伴う婦人のリスクを最小限にとどめることを志向してきた。
そして,その成果は,今日,1950年初頭の妊産婦,新生児の死亡率を約10分の1にまで低下させているという統計的事実からも明白である。しかし,産科学は,さらに,ヒトの生殖全般に立脚しながら,妊婦と胎児という2面的な対応に,より厳しく対応していくことが強く望まれてきており,プライマリ・ケアの観点に立った,新しい産科学の抬頭が期待されている。
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