実地臨床手技のエッセンス 内分泌異常の診かた
副腎皮質検査
森 一郎
1
,
池田 友信
1
Ichiro Mori
1
,
Tomonobu Ikeda
1
1鹿児島大学医学部産科婦人科学教室
pp.559-564
発行日 1979年7月10日
Published Date 1979/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409206073
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ヒトの副腎皮質は外層から内層にかけて,球状層zona glomerulosa,束状層zona fasciculata,網状層zona reticularisの3層から構成されていて,主として球状層からはmineralocorticoidsであるaldosteroneが,束状層からはglucocorticoidsであるcortisolやcortisoneが,また網状層からは副腎性androgensが,主として分泌されている。これらのうち,とくにglucocorticoidsは下垂体—副腎系,すなわちACTHとの,またmineralocorticoids,ことにaldosteroneではrenin-angiotensin系との相互間のauto-regulation systemの存在が明らかにされている。しかし,副腎性androgen (主としてdehydroepiandrosterone,DHA)の分泌調節機構は現在なお明白でない。だが間接的ではあるが,ACTHの促進的作用は認められている。
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