研究へのいざない・10
着床前受精卵・胞胚の採取法について
藤本 征一郎
1
,
荒井 英子
1
,
牧野田 知
1
,
河東 寛
1
,
守谷 修而
1
Seiichiro Fujimoto
1
1北海道大学医学部産婦人科学教室
pp.297-301
発行日 1978年4月10日
Published Date 1978/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409205816
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ヒトをはじめとする哺乳動物の生殖は多数の遺伝的,そして環境的因子がきわめて複雑にかつ巧妙に関与する生理現象である。着床前の受精卵(卵管内受精卵および子宮内の胞胚)について,生理学,生化学,形態学をはじめとするあらゆる学問分野からの基礎的検索がこれまでになされてきたが,いまだ多くの未解明の現象が残されている。
ヒトにおける初期妊卵の研究の重要性が近年とみに認識されてはきたものの,その研究材料の収集には,数量的,技術的かつ人道的問題すらもからみ,実験動物からの示唆にとんだ情報をもとに,ヒトの生殖現象解明の出発点にアプローチしているのがわれわれの現状である。
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