薬の臨床
ペリアクチンの食欲増進・体重増加作用に関する検討—婦人科手術患者に対して
木村 弘
1
,
御園生 義良
1
Hiroshi Kimura
1
,
Yoshinaga Misonoŭ
1
1日本赤十字社医療センター産婦人科
pp.855-859
発行日 1974年12月10日
Published Date 1974/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409205116
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開腹手術後の患者の健康管理は医師として常に気を配つているところである。特に体力回復については補助的に注射して栄養補給を行なつているとはいえ,その主力は食物の経口摂取に頼つているのが現状である。1959〜1962年にLavenstein1,2)らが枯草熱の治療にペリアクチンを投与していたところ,偶然に食欲が増進し,体重が増加することに気づき,さらに喘息患者にこれを用いてその両効果を確認して発表以来Bergen3)など多くの人たちがペリアクチンの食欲増進,体重増加の効果を認めている。
わが国においてはペリアクチンは昭和36年3月より抗アレルギー剤として市販され,広く一般に使用されてきたが,昭和44年頃より小児科や結核科領域において抗アレルギー剤としてのみでなくさらに食欲増進,体重増加効果をも認める発表がなされはじめ,昭和46年1月からは食欲増進剤としても市販されるようになり今日におよんでいる。
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